導入校事例
デザインを学ぶ生徒に
WEBデザインの面白さを体験させる
LiVE for WebLiFE*
ストーリーを作る力も学べるワークショップを実施
渋谷駅にほど近い専門学校日本デザイナー学院。
デザイナーやイラストレーターなどのプロフェッショナルを養成する専門学校として、50年近くの歴史を持つ同校では、
毎年夏休み明けにワークショップが開催されている。
そこで、LiVE for WebLiFE*を使った授業があると聞き、早速取材にうかがった。
専門学校日本デザイナー学院
【東京都】 http://www.ndg.ac.jp/
カルチャーやファッションの発信地として、いまや世界的に有名な渋谷。専門学校日本デザイナー学院は、この地で1965年に設立された専門学校。ビジュアルデザイン科、イラストレーション科、マンガ科など、計7の学科がある。毎年、多くのデザイナー、イラストレーター、漫画家などを輩出。グループ校として、日本写真芸術専門校、専門学校日本デザイナー学院 九州校(福岡)がある。
デザインを学んでいる生徒たちにぴったりな、
LiVEという選択肢
夏のワークショップのツールとしてLiVE for WebLiFE*(以下、LiVE)を選択したのは、同校講師の齋英智氏。まずは選んだ理由を聞いてみた。
「LiVEだったら、いろいろなレベルの学生に対応できると考えたんですね。本校の場合は、WEBデザインを学ぶ生徒も入れば、グラフィックデザインやマンガなど、直接WEBのコンテンツに関わらない生徒もいます。LiVEというわかりやすいツールなら、うまくワークショップで使えるのでは、ということですね。」
ワークショップには、同校のビジュアルデザイン科、グラフィックデザイン科、シブヤプロダクツ科の3学科の生徒が参加。同校では、アドビのDreamweaverなどを用いたWEBデザインのカリキュラムも組まれている。今回のワークショップは、そうした授業の前に、まずはWEB制作を体験してもらう、という目的があるという。
「コーディングが不要というのがポイントですね。デザインを勉強している学生には、その方が始めやすい。LiVEなら特別なスキルがなくても、デザインの優れたサイトがすぐできますし。作ったものがすぐ評価されるというスピード感もいいです。WEBデザインの面白さもわかってもらえるんじゃないでしょうか。」
パソコンが苦手な生徒も、
スムーズに使いこなせる操作性
実際のワークショップでは、特に細かなテーマは設けず、自由に作品を作ってもらったという。特筆すべきは、LiVEの操作性の高さ。生徒は、すぐに使いこなせるようになったそうだ。
「基本的な操作方法に関しては1時間弱ぐらいでマスターしてました。ついていけなくなる生徒もいませんでしたし、みんながそれぞれのアイデアで作品制作を進めました。」
生徒も、WEBページを作っているというより、画像などを使った楽しいワークショップに参加しているという感覚だったのでは、と斎氏は語る。
「WEBデザインの足がかりというか、最初の一歩としてはとてもよかったですね。」
ここで、ワークショップに参加した生徒の方に直接感想などを聞いてみた。
シブヤプロダクツ科 1年
藤井望絵佳さん
使う前は、難しいのではないかと思ってました。授業では、IllustratorやPhotoshopを使ってますが、実はパソコン操作が少々苦手なんです……。でもLiVEは簡単に使えますね! 写真が好きで、特に空の写真を撮ってます。なので、写真集みたいなページを作りたいと考えました。LiVEは写真を見せるのに、ぴったりなソフトだと思います。スムーズにスライドで写真を切り替えられるのもいいですね。
シブヤプロダクツ科 1年
倉園結さん
映画の「トワイライト」シリーズが好きなので、その予告編みたいなものを作りました。吸血鬼の動きの俊敏さを、LiVEのスライドで表現できるのでは、と考えたのがきっかけですね。全体的にダークな雰囲気にし、パララックスも使って、映画の世界観を表現しようとしました。作成時間は4時間ぐらいですかね。4時間で作ったにしてはいいものができたと思いますよ(笑)。楽しく使えました。
デザインとともに「ストーリーを作る」ことを
学んでほしかった
前述の「WEB制作を体験する」のほかに、今回のワークショップの目的はもう1つある、と齋氏は語る。
「それは、“ストーリーを作る”ということです。LiVEはページをめくるという、エディトリアル的な要素もあるので、例えばポートフォリオや写真集を作る場合にも、ストーリーを考えながら作業する必要があります。」
確かに、デザインなどのクリエイティブの世界では、広い意味でのストーリーが重要なシーンが多い。
「プレゼンテーションも、ある意味物語ですよね。皆さんに“感じてもらう”ストーリーを作らなければならない。今回のワークショップでは、ものを作るというよりは、頭を使いながらストーリーを作るということを生徒は学んだと思います。これは、さまざまな場面で役立つ力です。」
道具の使い方を覚えるだけでなく、その先にある表現方法なども学んでほしい、ということだろう。斎氏は次のような話を続ける。
「ツールを覚えるだけではうまくいかないということは、生徒もわかっていますね。実際、LiVEのようなソフトがあると、ノンデザイナーでも見た目のいいWEBサイトが作成できてしまう。だから、たとえば素材のクオリティーや組み合わせのセンスの良さ、そしてストーリーなどがもっと求められる時代になると思いますね。」
プレゼンテーションツールとしてのLiVEの可能性
最後に、LiVEについての印象を、あらためて齋氏にうかがった。
「ワークショップでは、卒業作品の制作にはLiVEを使うように、1年生もプレゼンの資料などは、LiVEを使うように話しました。いいものができたなら、そのデータのインターネットにアップして、企業の人に見てもらうこともできますからね。実は、LiVEのプレゼンテーションツールとしての可能性に注目しているんです。」
簡単に見栄えのするWEBページを作れる上、スライド形式でさまざまな情報をページ盛り込める。そういった意味で、LiVEは確かにプレゼンテーションに活用できるソフトだ。
「私はアップルのKeynoteをよく使っていたのですが、LiVEの方がデザインの自由度が高いですね。しかもWEBに直結できる。またLiVEで作ったデータであればWEBブラウザーで閲覧できるので、ほかのデバイスで見ることも容易です。Keynoteの場合は、PDFに書き出したりPowerPointに書き出したりする必要がありました。」
スクロールでのプレゼンテーションも新鮮、しかもパララックスが利用できるのも大きいとのことだ。
「実際に使ってみて確信に変わりました。見ている人に驚きを与えられるツールだと思います。私はLiVEを、優秀なWEBプレゼンテーションソフトと考えています。」
同校ではLiVEが、WEB制作ツールという枠を超えて、自己を表現するためのソフトとして活用されていきそうだ。