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導入校事例

何をどういう順序で伝えるのが一番効果的なのか、
を常に意識する

情報設計とコンテンツのクオリティーに注力する

開学40周年を誇る国立大学法人 筑波大学の中でも古い歴史を持つ芸術専門学群。
原忠信講師の元、ビジュアルデザイン領域の学生を中心に有志によるLiVEワークショップを開催した。

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筑波大学 芸術専門学群 ビジュアルデザイン領域
【茨城県】 http://www.geijutsu.tsukuba.ac.jp/school/
筑波大学芸術専門学群は、国立の総合大学の中に設置された芸術の専門教育機関です。最先端の多様な学問を学ぶことができる大学環境と、1学年100名の少人数に4専攻15領域の多彩な芸術の専門教育を提供できる利点を生かして、幅広い見識と豊かな創造力をそなえた芸術の専門家を育成しています。

デザインしながらIAを考えられる

「このソフトの最大の特徴は、IA(インフォメーション・アーキテクチャ)を考えながら同時にサイト構築ができる所です」ソフトを使った第一印象を聞くとサイトの出来映えではなく、まず情報設計の話から始まりました。
「ウェブ制作を学ぶとき、どうしても情報設計という側面とデザイン・コーディングという側面があります。LiVEを使えば、それらを切り離さずに一連の流れで考えることができます。」既存のソフトでの教育を考えたとき、情報設計をやって次にデザインをし、それからコーディングという流れになる。さらに大きな仕事になると、ワイヤーが上流からおりてきてそれをデザインするという部分的な工程になってしまう。個別にしっかり学ぶことは重要ですが、もう一つの可能性として情報伝達の全体を学ぶ上での有効なツールだと感じてもらえた様子です。
「デザイナーに必要な意識で一番大事なのは“どうやったらきちんと伝わるか”ということです」。どうすればもっとうまく伝わるか、効果的な情報デザインとはどういうことかの問題意識を持ってデザインに臨んで欲しいというのが原講師の考えるもう一つのデザイン教育像だ。

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臨場感をもってメッセージを伝えられる

「写真やグラフィックが大きいのは、単純にいいですね」そう語ってくれた原講師。
写真などのグラフィックが大きいということは、ビジュアルの効果を最大限引き出せるということだ。何かを伝えるためにはメッセージや情報という文字情報が必要だが、それらをより効果的に訴求するのにビジュアルは重要で、そのビジュアルが大きく扱えるというのはすごく有効的だ。「かつ、あまり情報要素を多すぎずに設計・レイアウトできるので、作り手-発信者はコンテンツ作りに専念できる。」
シーンを切り取る写真を撮ったり、言葉を紡いだり、素敵な素材を見つけることが得意な彼ら/彼女らにもっともっと本来的な動きを期待されていた。このソフトならそれらを最大限引き出してくれる可能性を秘めている。

リアルタイム・ドキュメンテーション
としての可能性

夏のはじめにある海添いの街にいって、有志の学生数名とワークショップを行ったという。
その街は震災後の津波で被害を受けていて、復興が必要ということでその町おこしの情報発信に関するお手伝いだった。
「先週ある街に1泊でワークショップにいったんです。街の復興を少しでも支援できるよう、みんなでアイデアを出して、発信できる情報を作ろうということでした。そんなとき、このソフトがあれば作っていきながら(サイトで)アウトプットもできる。」
Facebookも活用できるが、どうしてもタイムラインという性質のため情報が流されやすいのに加え、写真が小さいので臨場感には欠けてしまうという。
「拡散性などのベネフィットはFacebookなどを用い、その受け口としてちゃんとした情報発信サイトがあればとても効果的になります。」
今後の情報デザインに置ける“リアルタイムな情報発信”には大きな期待がかかっている。

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学生にはどんどんウェブで表現してほしい

学生には、ウェブの世界というのは閉じられたものではなく、むしろ開かれているんだってことを知ってほしい。なので、どんどん作って試していってほしいと考えている。「もちろん先ほど言ったようなIAとデザインの両面を学習するために使ってみてほしいですが、自分たちのサークル活動、学園祭などのイベント告知に実際に使ってほしい。」とにかくどんどん作って表現を繰り返してくことが重要だと語ってくれた。
「就職活動でも使えそうですね。これなら、時間をかけなくても魅力的なポートフォリオサイト=作品がよくわかるサイトが作れますから」
ウェブでの表現活動は、今後いっそう学生に取って重要になるというのが現場での見方だった。

「ウェブは誰かに頼むものだと思っていた」by 高本くん

現在博士課程でデザインや写真表現を学んでいる高本君にも話を聞いた。
「ウェブデザインは学んでいます。ただ、コーディングは人に頼むものだと思っていました。」
ウェブデザインのワークフローは細分化してきている。プログラマー、デザイナー、コーダー、時にはIAが、それぞれの分野を受け持っていて、デザイナーがコーディングまでする機会が少なくなってきている。高本くんの場合も、情報設計とデザインをしたあとは誰かコーディングできる人にお願いしてフィニッシュ~公開というのがウェブ制作の流れだと思っていた。
「LiVEだとカンタンにできあがりますね。趣味でBMXをやっていてその写真がいっぱいあるので、早速いっぱい写真載せて作りますよ。」
サンプルサイトを見ていて、じぶんもそういうサイトを立ち上げたくなってきたという。
「コーディングができない自分でも、少しの時間でサイトができるということを知れたのは、最大の収穫でした。」
どんどん自身のサイトを立ち上げ、更新していく意気込みを聞かせてもらえた。

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